画家 岡田謙三の世界 
 Kenzo OKADA
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岡田謙三日記 1949年4月24日~5月3日

4月24日

 午前中仕事して、午後森下君と築地に着、後から土門君、堀嬢来り、黒潮丸に乗船(五百トンなるも速力あり)。五時頃出航、二等室の客に閉口、羽田オキに四時間トマリ、デコはすっかりもどし、元気なのは土門君と自分丈。波高く、船は大いにゆれる。三宅島に暁により、午後二時に八丈島に着く。ハシケにのるので一苦労。バスで宿三原館に着く。デコはやっと少しカイフク。風呂に入り食事しホッとする。

25日 

 朝バスで末吉に行き、ボラ沢の漁村に行き、海辺のタキの所でベントウ食べ、スケッチ、寫眞をとり、ここを仕事の重点と定める。島の人々の善良さにうたれる。宿を下見し、バスでかへる。

26日

 雨で宿でタイキ。金が足りぬので電報うつ。夕方雨が上ったので、トラックで菊池氏の山へ行き、モチーフを見付ける。牛を見る。

27日

 末吉の宿にうつり、ボラザワで乗船客と話する。キャンパスに描く。

28日

 近所でソテツなど描き、午後ボラ沢に行き仕上げる。アマ女にあわびをとらせ、食べる。宿で土地のイモ酒をのみ、食べきれぬ食を食べ、夜は土地の娘の歌等聞く。

29日

 大勢の人に送られ末吉を引上げる。

30日

 再び三原館に入り、午後からは山に行き、二枚目の油を描く。

 

5月1日

 朝から雨になり半日宿で過ごし、午後から雨をついてスケッチする。

2日

 午前中は●を製造する工場を見物、午後別の港一時半過ぎ着く。船が仲々出ず、附近をスケッチする。漁船の出港の様子を見る(船をすべらせて)。デコは寒い風にまいる。七時過ぎやっと乗船。ハシケから船にのりうつる時デコは泣き出す。八時過ぎ出航。一時間餘はゆれるも、後は大分おだやかに成り、デコ少しく寝る。一等のキャビン。自分もねむる。

3日

 船上寫眞をうつしたり、東京湾に入る様を見ながら、着いたのは十一時頃。皆と別れてバス等でかへったのが、午後二時頃。庭の若葉がすっかり出ていた。

(注:森下姓は当時渡米準備を進めていた岡田夫妻の英文手紙などを代筆していた青年です)


   
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